徒然なるままに

私の不器用な人生を見届けてください

Normal Zeeman Effect FINAL

こんちは。 今日は怠惰極まりない日でしたメンボーです。 早速始めますねぇ。

前回までで成したことを主要ステップごとに書いていくとこんな感じでしょうか。
1.一様磁場中に置かれた荷電粒子のハミルトニアンを求める
2.そのハミルトニアンを物理的意味が見える形にする。
 ※ちなみにハミルトニアン以下の四つの項に分かれるのでした。
 (荷電粒子の運動エネルギー項) + (荷電粒子が受けるポテンシャルエネルギー項)
+ (荷電粒子の軌道角運動量と磁場との相互作用によるエネルギー項)
+ (反磁性効果による項)
3.そして、反磁性効果による項が荷電粒子(電子)の軌道角運動量と磁場との相互作用によるエネルギー項よりうんと小さいということが分かった。

今回やることは初回記事Normal Zeeman Effect PART1 - 徒然なるままにでも書いた通り、

「HをうけたHをこの荷電粒子の固有関数に作用させて、エネルギー準位が分裂しているかどうかを確かめる。」

です。(HHうるさいですね過去の自分。。すみませんねほんと。。) 前回までの結果から反磁性効果は無視して、摂動ハミルトニアン

\begin{eqnarray} \displaystyle H^ {\prime} &= \mu_B l_z B \\ \end{eqnarray}

とできますね。ちなみに未摂動ハミルトニアン

\begin{eqnarray} \displaystyle H_0 &= \frac{\boldsymbol{p^ 2} }{2m} -e \phi \\ \end{eqnarray}

ですよね。で、今回ポテンシャルはrだけの関数としましょう。なぜならこの場合荷電粒子(電子)は原子核とのクーロン相互作用によって捕縛されているような状況を考えているからです。 そしてこのとき固有関数としてみんな大嫌いなこいつ↓が採用されていたわけで

\begin{eqnarray} \displaystyle \phi_{nlm} &=& R_{nl}(r) Y_{lm}(\theta, \phi) \tag{1}\\ \end{eqnarray}

ただし、

\begin{eqnarray} \displaystyle Y_{lm}(\theta, \phi) &=& \Theta_{lm} (\theta) \Phi(\phi) \\ \Theta_{lm}(\theta) &=&(-1)^ { \frac{m + |m|}{2} } \sqrt{\frac{2l + 1}{2} \frac{(l - |m|)!}{(l + |m|)!}} P_l ^ m (cos \theta) \\ \Phi_m (\phi) &=& \frac{1}{\sqrt{2 \pi}} \exp(im \phi) \\ P_l ^ m &=& \frac{ (1 - x^2)^ \frac{|m|}{2}}{2^ l l!} \frac{d^ {|m| + l} }{dx ^|m| + l} (x^ 2 - 1)^ l \\ \end{eqnarray}

んで、式1を固有関数に取ればそれは l_zの固有関数にもなっていますね。なので式1をブラケット表記にして書き、そいつに H = H_0 + H^ {\prime}を作用させれば

\begin{eqnarray} \displaystyle H | n , l , m > = ( \epsilon_{nl}^ {(0)} + \mu_B m B) | n, l, m > \end{eqnarray}

となる。このことから、 \epsilon_{nl} ^{(0)} で表される2l+1重のエネルギー準位が磁気量子数mの異なる2l+1個に分裂することが分かりますね。 めでたしめでたしでございます。